<Header>
<Author: 白居易>
<Title: 采詩官 鑑前王亂亡之由也>
<Format: 樂府詩>
<Year: 2011>
<BookName: 白楽天詩選（上）>
<Translator: 川合康三>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 采詩官（さいしんかん） 前王（ぜんおう）乱亡（らんぼう）の由（よし）を鑑（かんが）みるなり>
<BookPage: 207-413>
<UsedPage: 207>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
采詩官，
采詩聽歌導人言。
言者無罪聞者誡，
下流上通上下泰。
周滅秦興至隋氏，
十代采詩官不置。
郊廟登歌贊君美，
樂府豔詞悅君意。
若求興諭規刺言，
萬句千章無一字。
不是章句無規刺，
漸及朝廷絕諷議。
諍臣杜口爲冗員，
諫鼓高懸作虛器。
一人負扆常端默，
百辟入門兩自媚。
夕郎所賀皆德音，
春官每奏唯祥瑞。
君之堂兮千里遠，
君之門兮九重閟。
君耳唯聞堂上言，
君眼不見門前事。
貪吏害民無所忌，
奸臣蔽君無所畏。
君不見厲王胡亥之末年，
羣臣有利君無利。
君兮君兮願聽此，
欲開壅蔽達人情。
先向歌詩求諷刺。
<End Poem>
<Translation>
采詩の官。詩を採取し、歌を聞いて、人々の言葉を上に届ける。
何を言っても罰せられることはなく、それを聞いた者が身のいましめとする。下から上に流れ伝わり、上も下も安泰。 
周滅びて秦が興り隋に至るまで、十代にわたって采詩の官は設けられなかった。
天を祀り祖先を祀る堂上の歌は君王を褒め称え、楽府の艶っぽい歌詞は君王を喜ばせた。
もしも諷諭批判の言葉を探しても、千篇万句のうたのなかに一字も見つけられない。
歌詞に批判がないわけではなかったが、しだいに朝廷が諷諭を閉ざすことになった。
諫臣は口を閉ざして名目だけの官となり、諫言の太鼓は高く掛けられ放置される。
天子は一人屏風を背にいつも押し黙り、百官は朝廷に入ってもこびへつらうだけ。
黄門郎がことほぐのは天子が徳を施す勅命に限られ、礼部尚書が上奏するのは瑞祥の知らせのみ。
君王の堂は人々から千里も隔てられ、君王の門は九重に閉ざされる。\君王には朝廷のなかの言葉しか耳に入らず、君王には宮門の外の様子は目に入らない。
貪婪な胥吏ははばかることなく人々を痛めつけ、狡猾な家臣は畏れることなく君主の耳目を塞いだ。
周の厲王、秦の胡亥の最後をご存じないか。巨下ばかりが甘い汁を吸い、君王を利することは何もなかった。
君王よ、君王よ、どうかこの歌をお聴きくだされ。お耳を塞ぐものを取り去り人々の思いを知るために、まずは詩歌のなかに諷諭の言をお探しあそばされますよう。
<End Translation>
<Formatted Translation>
采詩の官。詩を採取し、歌を聞いて、人々の言葉を上に届ける。
何を言っても罰せられることはなく、それを聞いた者が身のいましめとする。
下から上に流れ伝わり、上も下も安泰。 
周滅びて秦が興り隋に至るまで、
十代にわたって采詩の官は設けられなかった。
天を祀り祖先を祀る堂上の歌は君王を褒め称え、
楽府の艶っぽい歌詞は君王を喜ばせた。
もしも諷諭批判の言葉を探しても、
千篇万句のうたのなかに一字も見つけられない。
歌詞に批判がないわけではなかったが、
しだいに朝廷が諷諭を閉ざすことになった。
諫臣は口を閉ざして名目だけの官となり、
諫言の太鼓は高く掛けられ放置される。
天子は一人屏風を背にいつも押し黙り、
百官は朝廷に入ってもこびへつらうだけ。
黄門郎がことほぐのは天子が徳を施す勅命に限られ、
礼部尚書が上奏するのは瑞祥の知らせのみ。
君王の堂は人々から千里も隔てられ、
君王の門は九重に閉ざされる。
君王には朝廷のなかの言葉しか耳に入らず、
君王には宮門の外の様子は目に入らない。
貪婪な胥吏ははばかることなく人々を痛めつけ、
狡猾な家臣は畏れることなく君主の耳目を塞いだ。
周の厲王、秦の胡亥の最後をご存じないか。
巨下ばかりが甘い汁を吸い、君王を利することは何もなかった。
君王よ、君王よ、どうかこの歌をお聴きくだされ。
お耳を塞ぐものを取り去り人々の思いを知るために、
まずは詩歌のなかに諷諭の言をお探しあそばされますよう。
<End Formatted Translation>